北海道土産として長年親しまれてきた「ノースマン」。その新たな進化形とも言える「生ノースマン」を、新千歳空港で運良く手に入れることができたので、今回はその実食レビューをお届けします。

札幌 千秋庵とは?

「ノースマン」を手がけるのは、札幌の老舗和洋菓子店「千秋庵総本家」。大正10年(1921年)創業の歴史ある菓子店で、北海道産の素材を活かした和洋折衷の菓子づくりに定評があります。なかでも「ノースマン」は、パイ生地でこしあんを包んだ人気のロングセラー商品。お土産としてはもちろん、地元民にも長年愛され続けています。

生ノースマンとは?

「生ノースマン」は、そんな定番ノースマンを現代風にアップデートした新商品。価格は1箱1,100円(税込)で、4個入りです。伝統の味を守りつつ、よりリッチな味わいと柔らかな食感を追求した、まさに“進化系ノースマン”。

特徴は何といっても、北海道産生クリームを贅沢に使用している点。これまでのノースマンに加え、濃厚でまろやかな生クリームを重ねることで、和洋のバランスがより繊細に。さらに、餡には今も昔も変わらない「一手間かけた皮むき餡」を使用。すっきりとした甘さと滑らかさが特徴です。

加えて、パッケージも非常に印象的。アイヌ文様を思わせる幾何学模様に、大胆な「ノースマン」のロゴ。北海道らしさとポップさを兼ね備えたデザインは、つい写真に撮りたくなる可愛さです。

構成と見た目

構成は、生クリームとあんこをパイ生地で包んだ3層構造。見た目だけを見ると、まるで和菓子の饅頭のようですが、手に持ってみるとサクッとしたパイ生地の感触が伝わり、「あ、これは洋菓子だ」と思わされます。

断面を見ると、下にこしあん、上に生クリームが重なり、その2層をふんわりと包むパイ生地。見た目の派手さはないものの、どこか丁寧で落ち着いた佇まいが魅力的です。

食べてみた感想

まず印象に残るのは、生クリームのやさしい甘さとコク。北海道産ならではの濃厚さがありながら、後味はすっきりしています。そこに重なるのが、こしあんのまろやかで控えめな甘さ。生クリームとあんこ、どちらも主張しすぎず、互いに引き立て合っています。

この黄金コンビを包むのが、しっとり香ばしいパイ生地。ふんわりと軽いのにしっかりと存在感があり、全体のバランスをうまく整えています。口の中で和と洋が重なり合う、優しい味わい。1個で十分な満足感がありながら、もう1個食べたくなる不思議な魅力があります。

入手までのエピソード

今回、この「生ノースマン」を手に入れたのは新千歳空港。13時30分ごろ到着し、「生ノースマン目当てで買うぞ!」と意気込んで売り場を回ったのですが、どこを探しても見当たらず……。札幌 千秋庵の店舗もすでに品切れ。あまりの人気に驚きつつ、完全に諦めムードで他のお土産を探していました。

しかし、ふと気になって再度千秋庵の店舗をのぞいてみたところ、なんと「生ノースマン」が奇跡的に再入荷されていたのです!まさに品出し直後のタイミングだったようで、運良く購入することができました。これは本当に嬉しかった……。その瞬間の高揚感も、このスイーツの美味しさをさらに引き立ててくれた気がします。

まとめ

「生ノースマン」は、伝統と革新が見事に融合した北海道らしいスイーツでした。こだわりの素材と製法、そして絶妙な味のバランス。和菓子でも洋菓子でもない、まったく新しいジャンルとしての完成度の高さに驚かされます。

お土産としての話題性はもちろん、贈り物や自分へのご褒美にもぴったり。札幌 千秋庵が手がけたこの新たな名品、見かけたら迷わず手に取ってほしい逸品です。タイミングが合えば、ぜひ「生」の美味しさを体験してみてください。