仙台の夏グルメといえば「冷やし中華」を思い浮かべる方も多いでしょう。その発祥のお店として知られるのが、仙台市中心部にある老舗中国料理店「龍亭(りゅうてい)」です。昭和12年創業という歴史ある店舗で、地元の人々だけでなく観光客からも支持を集めています。今回はその名物メニュー「涼拌麺(りゃんばんめん)」を実際にいただいてきました。

開店前から行列必至

開店は午前11時30分。私が訪れたのはその15分前でしたが、すでに5組ほどが店前に並んでいました。暑い日にも関わらず待ってでも食べたいという期待感が伝わってきます。開店と同時に案内され、スムーズに店内へ。ところが食事を終えて外に出ると、すでに20人から30人ほどが並んでおり、その人気ぶりを改めて実感しました。龍亭の冷やし中華は、まさに「仙台の夏の風物詩」といっても過言ではありません。

元祖冷やし中華「涼拌麺」

龍亭の冷やし中華は「涼拌麺(りゃんばんめん)」という名前で提供されています。特徴的なのは、タレが二種類用意されていること。すっきりとした味わいの「醤油だれ」と、濃厚でコクのある「胡麻だれ」から選べます。今回は両方を注文し、食べ比べてみました。

運ばれてきたのは、つややかに盛られた中細麺に海老がのった一皿。ガラスの器に盛られた麺は涼しげで、見た目からも食欲をそそります。別皿には、冷やし中華には欠かせない具材が彩りよく並んでいました。錦糸卵、ハム、蒸し鶏、くらげ、きゅうりなど、どれも細く丁寧に切られていて、好きなようにトッピングして自分好みの一皿に仕上げられるのが龍亭流。まずはシンプルに麺とタレだけで味わい、その後具材を加えて味の変化を楽しむことができます。

麺と海老の美味しさ

一口食べてまず感じるのは、麺そのものの美味しさです。つるつるとしたのど越しとほどよいコシがあり、冷水でしっかり締められているため、噛むほどに小麦の風味が広がります。タレとの絡みも絶妙で、醤油だれはさっぱり、胡麻だれはまろやかでコク深く、どちらも甲乙つけがたい味わいでした。

さらに印象的だったのがトッピングの海老。ぷりっとした食感と甘みが際立ち、シンプルな麺料理に華を添えてくれます。見た目のアクセントとしても存在感があり、上品さを感じさせる一品でした。

具材を加える楽しみ

具材をのせると、味のバリエーションが一気に広がります。ハムの塩気、蒸し鶏のしっとり感、きゅうりの爽やかさ、錦糸卵のやさしい甘さ。そこにクラゲの独特な食感が加わることで、一皿の中に多彩な食感と味のコントラストが生まれます。具材を少しずつ変えながら食べ進めると、最後まで飽きずに楽しむことができました。

まとめ

「冷やし中華発祥の店」として知られる龍亭の涼拌麺は、ただの歴史的名物ではなく、実際に食べても納得の美味しさでした。丁寧に仕上げられた麺とタレ、そして選べる具材の組み合わせは、食べる人の自由度を大切にしており、何度訪れても新しい発見がありそうです。仙台を訪れるなら一度は体験してほしい一皿。夏の暑さを忘れさせてくれる涼やかな味わいを、ぜひ現地で味わってみてください。